WoW, FF14, GW2 それぞれの『レイド』コンテンツに対する開発の考え はてなブックマーク - WoW, FF14, GW2 それぞれの『レイド』コンテンツに対する開発の考え

MMORPGにおいて「レイド」はなくてはならないものになっている。

本稿では、海外メディアのPCGamesNの「How to make a raid: lessons from WoW, Guild Wars 2, and Final Fantasy XIV devs(レイドの作り方:WoW, Guild Wars 2, ファイナルファンタジーXIVの開発者からの教訓)」から、各開発者のレイドに関する意見を紹介する。

World of Warcraft


Ion Hazzikostas氏(ゲームディレクター):
WoWの初期のレイドは間違いなくEverQuestの、特に72人のプレイヤーの協力によってもたらされるスケール感に影響を受けました。
熱心なプレイヤーの達成の頂点として、サブコミュニティ全体がレイドの周りに芽生え始めました。レイドギルドはゲームで最も情熱的なプレイヤー達で構成されていました。
当時からレイドはMMOジャンルのユニークな手法であると確実に認識されていました。

レイドはオンラインゲームにおける最も強力な社会体験の1つです。何年もの間、同じグループのたくさんの人達と、同じことを何度も繰り返し行うというのは、協力の感覚です。

レイドギルドはWoWと他の全てのMMOの主力であり、何時間も一緒に時間をかけ、戦略などについて議論していました。
BlizzConに初めてギルドメンバーと会うために全国から人々がやってくることがあります。これはレイドというフォーマットの力の証です

レイドは長年に渡って進化してきました。いくつかの要素はレイドを構成する上で典型的なものになっています。
多くのプレイヤーは複数のフェーズがある大規模なボス戦をイメージするでしょう。

優れたWoWのレイドを作るには、プレイヤーの役割を「三位一体」に近づける必要があります。タンクがボスの攻撃を受け、ヒーラーがそれを癒やし、ダメージディーラーがボスを攻撃しづつける。
WoWの12クラスそれぞれにクラウドコントロールや範囲攻撃といった得意なサブ分野もありますが、ほとんどの場合はタンク・ヒーラー・ダメージディーラーのどれかの役割に分類されます。3つの役割それぞれが等しく難しくて挑戦しがいがあると感じられることが良いレイドを作るカギです。

レイドの設計には一貫した挑戦感覚が絶対に不可欠であり、従来のシングルプレイヤーゲームよりもさらに重要です。

マルチプレイPvEのプレイヤー数が増えると、特定のクラスだけ極端に難易度が高い時は特に、高い難易度を我慢する意欲が低下します。

レイドの設計で最悪なのは、あるロールでは非常に簡単で、別のロールだと非常に複雑というものです。

タンクだけが複雑で難しく、他のロールは誰もが出来ているのにレイド攻略に失敗したとなれば、非常にイライラして友人に対して怒ってしまうでしょう。そのバランス感覚は絶対に必要です。

Siege of Orgrimmarのようなものを実際に機能するように作れたのは、昔のWoW開発チームでは考えられなかったと思います。その観点から、私たちは15年で大きな進歩を遂げました。

私は、レイドは本当に目的があってゲーム内でプレイヤーが集まる頂点のコンテンツだという感覚が大事だと思っています。
ゲームエンジンやゲームの仕組みに応じて規模が変化します。プレイヤー6人でもレイドのように感じることができます。ゲームによります。

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ファイナルファンタジーXIV


吉田直樹氏(プロデューサー兼ディレクター):
プレイヤースキルの向上は驚異的であり、劇的な差が開いてしまっています。そのため、レイドを制作する時は、ジョブアクションと戦闘システム全体を調整することにより、その差を最小限に抑えようとしています。

レイドの良し悪しは難易度ではなく、ギミックや仕組みがプレイヤーに十分な説得力を持っているかどうかにかかっています。レイドの攻略方法に説得力があり、プレイヤーがその背後にあるロジックを受け入れることができれば、難易度が高い場合でも彼らはレイドに挑戦し続けるでしょう。

開発チームにとって公平ではないので過去のレイドを現在のものと比較したくありません。

ucob_1.jpg


Guild Wars 2


Crystal Reid氏(リードデザイナー):
レイド形式のコンテンツは開発者がエンドゲームで利用できるツールとして思い浮かぶ物です。

レイドの特徴の1つは、MMOのジャンルにとって両方とも重要な「社会化」と「仲間意識」を育てる事です。

何千人もいるサーバー上で初めて仲間になった人達と、そのゲームで最も難しい戦闘をクリアすることで、評判や自分の実力の証明、多くの場合は固く結ばれた絆をもたらします。それこそがMMOの全てです。

レイドは過去20年間で大きく進化しましたが、一貫した方程式があります。
コンテンツが挑戦しがいがある難易度で、パーティを組む必要があり、実力に応じた報酬をもたらすのなら、そのコンテンツは「レイド」に分類されるでしょう。

20年間でレイドの規模はかなり縮小し、昔は100人以上のプレイヤーでやっていたのが、6人にまで減りました。それぞれのゲームの需要に応じて、レイドの形は少し異なるでしょう。

Guild Wars 2では数年にわたってレイドを追加したことで、いくつかの問題が生じました。

Guild Wars 2のコアプレイヤーはダンジョン等のゲーム内コンテンツでほとんどの時間を5人のプレイヤー環境で過ごしていました。我々は、グループの規模を大きくすることでレイドが他とは異なることを確実にしたかったのです。

レイドは間違いなく機能しましたが、レイドをやりたい場合、プレイヤーは突如としていつもの5人の仲間に、さらに5人のプレイヤーを追加する必要を迫られるという欠点がありました。一部のプレイヤーにとっては参入障壁を作ることになってしまいました。

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コメント

Comments 18

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レイドと攻城戦はMMOの華だわな
レイドは10~20人が丁度いいわ
多すぎると責任が分散され過ぎて達成感が減るし、少ないと派手さに欠ける

  • 2019/10/30 (Wed) 19:24
  • 返信
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分かってはいたがFF14のレイドに対する考え方は基本理詰めなんだな
だからランダム性と装備やスキル回りのビルド要素は極力排除されてる

  • 2019/10/30 (Wed) 20:09
  • 返信
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FF14のバルデジオンアーセナルは色々批判もあったが
昔のMMOのレイドっぽくて面白かったな

  • 2019/10/30 (Wed) 20:37
  • 返信
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この件に関してはロール制を厳密に詰めたインスタンスレイドの話だからな

フィールドボスを100人単位でタコ殴りにするだけのもレイドって言うけど
そういうのじゃないからな
あとWoWはやっぱ開発側は「DPS」ではなくあくまでも「DD」なんだな

  • 2019/10/30 (Wed) 20:39
  • 返信
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バルデシオンアーセナルはインスタンスだし
最後のボスはタコ殴りでクリアするのは無理だと思う

あれも時間内に倒しきる為に決まったタイムラインとギミックを綺麗に処理して
如何にDPSを詰められるかどうかだからな

  • 2019/10/30 (Wed) 22:35
  • 返信
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元記事へのリンクくらい貼ってくれないかな
いつの意見なのかわからないし、元記事に失礼だろう?

  • 2019/10/31 (Thu) 01:10
  • 返信
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>あとWoWはやっぱ開発側は「DPS」ではなくあくまでも「DD」なんだな

元記事読めば分かるけど、damage dealersはIon Hazzikostas氏の発言じゃなくて
この記事書いた記者が使ったフレーズだよ。

この記事では翻訳されてない部分も色々あるので元文読むのもオススメ。

  • 2019/10/31 (Thu) 02:24
  • 返信
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To -さん

DPSがロール名なの意味がわからないしな なぜか定着してるけど

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14民にはDPSがおかしいってのがわからないからなそりゃ定着するよ

  • 2019/10/31 (Thu) 06:54
  • 返信
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少なくともWoWとLoLは公式にDPSと言ってるけど

  • 2019/10/31 (Thu) 07:00
  • 返信
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DPSじゃないアタッカーだとか言ってるのは日本人特有で
しかもそいつらは盾役がタンクと呼ばれることには疑問を持たない

  • 2019/10/31 (Thu) 11:57
  • 返信
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オーバーウォッチなんかも公式のロール分類が「タンク」「ダメージ」「サポート」になってたりするしなぁ

  • 2019/10/31 (Thu) 12:24
  • 返信
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欧米メインで日本語サポートなど無いGW2も普通にロールとしてのDPSと呼んでいるんだけど、DPSの呼称にあれこれ言ってる人たちは本当に海外MMOの現地でプレイしたことあるのだろうか。

  • 2019/10/31 (Thu) 16:11
  • 返信
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レイドで一番楽しいのは誰か1人の失敗で全滅した時のギスギス感。

  • 2019/10/31 (Thu) 19:09
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ロール間のバランスを大事にするWoW
攻略の手順やロジックを大事にするFF14
ソーシャリティを大事にするGW2

プレイヤー重視のWoWとGW2、作り手重視のFF14ということだろうか

  • 2019/11/01 (Fri) 12:00
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攻略ロジックに納得感があるよう注力してるのは
プレイヤー重視の考えだなと自分は思うけどな
事実今までやってきて理不尽だと感じた攻撃一切ないし

  • 2019/11/01 (Fri) 20:06
  • 返信
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初期のFF14のレイドはロールってかジョブ間の役割のかたよりがクソだったけど(侵攻編2層とか)
今のレイドはロール間のかたよりはなるべく失くそうとしてるよ

  • 2019/11/01 (Fri) 20:58
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これ、そもそも各開発者にレイドで重要なものをインタビューしたという記事じゃなく
記者がレイドの歴史をまとめるに当たって色んな開発者の発言を引用してる感じの記事だからね。

吉田の発言部分も、元記事では
「ハードコアからカジュアルまで、プレイヤースキルが違う各層に向けて、開発陣はそれぞれに応じた難易度を用意しなければいけません。
最近FF14では零式に置き換わる高難易度の絶(一般的なプレイヤー層ではなく、数は少ないハードコア層に応える)の開発に取り組んでいます」
って前置きがあってから、吉田のプレイヤースキルや難易度調整に関する発言を引用している。

  • 2019/11/02 (Sat) 02:07
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